私も頭が真っ白になった。 〈おばあ、なんでたおれたの?〉 〈わかんない。〉 〈おばあ、病気なの?〉 〈わかんない。〉 〈わかんないじゃないよっ!!〉 あのときは、 ただひたすら混乱してて、 何も分からなくて当然の風音に八つ当たりした。 〈だっ、て、 おばあがたぉっ、たおれて……、 おいしゃさん、いっぱいきて、 おばあのこと、すぐつれていっちゃったんだもん!!!!!!〉 こらえきれなかった涙が、 風音の頬を濡らした。