「華恋?」

「……ッ!!!!」


龍樹の声にハッとした。

私は、自分の言葉を思い返す。


“見つけて……。”

“私が本物。”

“私を忘れないで……。”


何たる大失態。

私は瞬時に思考を張り巡らせ、
苦笑いをした。


「意味わかんないこと言ってごめん。
ごめん、忘れて?」


忘れられるはずないだろうけど。


「は?」

「お願い……。」


私はすがるような瞳で龍樹を見つめた。