追いかけっこ(仮)



「ん……。」


鼻につく薬品の匂いで目を開けた。

保健室……?


「華恋。」


呼ばれた方向を向くと、
龍樹がベッドの隣に腰かけていた。


「私……、」

「安部たちと話してたら突然倒れた。」


……そうだ。
千夏たちに問い詰められて……。


「駄目だなぁ。」

「何が。」


私は自嘲気味に笑った。


「風音との関係を聞かれただけで倒れるなんて。」

「……。」


龍樹が押し黙る。