そいつの“過去”…。 怪盗Vの“過去”……、 つまり、 私の、“過去”。 ドクンッと心臓が波打った。 全身の血が逆流していくような錯覚に陥る。 「……ッ、」 「おぃ、大丈夫か?!」 「何が?」 「齋藤、顔真っ青だぞ。」 やばい……、顔に出た。 「いや、大丈夫のはずなんだけど……。」 「けど?」 「“過去”ってワードにトラウマがあるから。」 私は咄嗟に上手く誤魔化した。