★夏樹side★

「小春大丈夫??」

「お前大丈夫かよ!」

「桜井、体調でも悪いのか?」

さっきからいろんな奴に声をかけられている俺の隣の奴。

今日の桜井はなんかおかしい。
ぽーってしてるし、いつもみたいにうるさくない。
体調でも悪いのかな?
誰もがそう思うのに、桜井は、

「大丈夫。」

ばっか。

嘘つけ。
そんなお前初めて見たよ。
無理して笑って、時々しんどそうに俺の方を見て。

俺を見つめる潤んだ瞳に理性が飛びそうになる。
ってかもう飛んでる。


時間がたつにつれどんどん元気がなくなる桜井。
それを見ていてどんどん自分が抑えきれなくなる。

そして。
俺は、自分でも知らないうちに抱きしめていたんだ。
桜井を。