キミの隣で笑おう【完結】





「海~~~~~~~!!!!!!」




時刻は10時。


一晩が過ぎ、俺と空の目の前にはエメラルドグリーンの海が見える。


俺は隣で感動しているのかなんなのか叫んでいる空を見て溜息を零した。




…俺、周りの人にコイツと友達(同類)だと思われてんのかな。




「蒼!マジで海綺麗だぞ!しかも女の子ばっかり!」


「あー、そーだなー」




今にもナンパしに行きそうな勢いの空に、本当に呆れる。


因みに俺達は今、着替えに行っている美恋と知那待ちなわけで。


俺は待ち合わせになっている海の家の壁に凭れ掛かったままいることで、空のナンパに付き合う気はないことを示していた。


空もそれが分かっているみたいで、ナンパしたがっている割にはここから離れようとしない。




沖縄のカンカン照りの太陽が、そんな俺達を照らしていた。