美恋を送り届けて、自分の家へ入る。
リビングに入ると、兄の洸がいた。
洸は今大学2年で、一人暮らしをしている。
その洸がなぜここにいるかと言うと…
まぁ、あれだ。
金が無いから週末は家にいると言う…
最悪なタイプだ。
「…ただいま」
「よッ、お帰りー!元気してたか?」
そう言って、コウはワシャワシャと俺の頭を撫でる。
俺はすぐにその手を払い除けた。
「んだよ、可愛くねーなぁ!」
「るせぇ。可愛くなんてなりたくねぇし、いつまでも子ども扱いすんじゃねぇよ」
「なーに言ってんの!お前はまだまだ子供だろっ!」
そんな洸に、俺は舌打ちする。
子供じゃねぇっつってんのに…
やっぱり俺は洸が嫌いだ。


