――ガチャッ と言う音をたてて、美恋の家に入る。 案の定、家の中には誰もおらず、いるのは美恋だけらしい。 多分、美恋は自分の部屋にいる。 俺のあしは、迷いが嘘の様に美恋の元へ向かっていた。 「美恋――…?」 そう声を掛けながら、美恋の部屋へ足を踏み入れる。 「寝てんのか?」 ベッドの上の小さな膨らみを見て、ポツリと呟く。 ベッドに近付くと、布団の中から寝顔を覗かせている美恋を視線に捉えた。