蒼と会いたくないけど、学校に行かないわけにはいかない。


学校に行かなかったら絶対蒼が家に来るし、お母さんも煩い。


それなら知那とか他の人がいる学校に行く方が何倍もマシだ。




一歩一歩、一人で歩く通学路はいつもよりずっとずっと長く感じて。


蒼ってあたしの中でこんなに大好きで、大事な存在なんだって思い知れば思い知るほど、また泣きたくなった。








「おはよぉ」


「あれ?美恋一人?」




学校の教室、すでに来ていた知那が不思議そうに首を傾げて、あたしの顔を見た瞬間表情が歪んだ。