「灯ちゃん……」
「今回のライブは、縁がなかったんだよ。もし縁があればどんなにヒドイ状況でもぜったい見れるもん」
「そう、かなぁ……」
「そうだよ。これもお父さんが言っていたんだけど、人生ってそういうものなんだって。縁があるならどんな状況でも見れるけど、無いと絶対見れないんだって」
「なんか、奥が深いね」
「翔太さんも思う?私もね、そう思った。『お父さんって、凄いな』って」
灯は私を見ると、ニッコリ笑った。
「さ、気にしないで行こう。そうだ!映画でも見に行かない?この時間なら、意外とすぐ見れるかもしれないよ」
「うん、そうだね」
私は灯の優しさに胸をジン、とさせながらうなずいた。彼女と仲良くなれてよかったと思った。そして自分を素敵だと思った。
(私は確実に進化している。この調子でがんばろう!)
暗闇に一筋の光が差し込んだ気がした。
翔太に案内してもらい鉄平に気づかれないようC大を出ると、乗ってきた同じ路線のバスに乗った。
降りたのは大学から二十分くらい行った街中。映画館へ行くにはバス停から歩いて五分のところにある地下鉄の駅で地下鉄に乗り、三駅目で降りて五分歩かなければならなかった。しかしさすがにおなかが空いたので、地下鉄を降りた駅にあったファストフード店に入り、ハンバーガーを食べた。
「うーん、おいしい!」
「本当!こんなにおいしいのは初めて」
「きっとおなかが空いているからだね」
私達はお互いコメントすると、あとは黙々と食べた。会話はほとんどなかった。
『ふーっ』と言って一息ついたのは十分後だった。ハンバーガーとMサイズのドリンク、ポテトのセットはそこそこボリュームがあるのに全部食べてしまった。それほどおなかが空いていた。
「うん!いつ食べてもエビがプリプリだし、衣はサクサク!」
「おなかが減っていなくても、あっと言う間に食べちゃうよね」
「今回のライブは、縁がなかったんだよ。もし縁があればどんなにヒドイ状況でもぜったい見れるもん」
「そう、かなぁ……」
「そうだよ。これもお父さんが言っていたんだけど、人生ってそういうものなんだって。縁があるならどんな状況でも見れるけど、無いと絶対見れないんだって」
「なんか、奥が深いね」
「翔太さんも思う?私もね、そう思った。『お父さんって、凄いな』って」
灯は私を見ると、ニッコリ笑った。
「さ、気にしないで行こう。そうだ!映画でも見に行かない?この時間なら、意外とすぐ見れるかもしれないよ」
「うん、そうだね」
私は灯の優しさに胸をジン、とさせながらうなずいた。彼女と仲良くなれてよかったと思った。そして自分を素敵だと思った。
(私は確実に進化している。この調子でがんばろう!)
暗闇に一筋の光が差し込んだ気がした。
翔太に案内してもらい鉄平に気づかれないようC大を出ると、乗ってきた同じ路線のバスに乗った。
降りたのは大学から二十分くらい行った街中。映画館へ行くにはバス停から歩いて五分のところにある地下鉄の駅で地下鉄に乗り、三駅目で降りて五分歩かなければならなかった。しかしさすがにおなかが空いたので、地下鉄を降りた駅にあったファストフード店に入り、ハンバーガーを食べた。
「うーん、おいしい!」
「本当!こんなにおいしいのは初めて」
「きっとおなかが空いているからだね」
私達はお互いコメントすると、あとは黙々と食べた。会話はほとんどなかった。
『ふーっ』と言って一息ついたのは十分後だった。ハンバーガーとMサイズのドリンク、ポテトのセットはそこそこボリュームがあるのに全部食べてしまった。それほどおなかが空いていた。
「うん!いつ食べてもエビがプリプリだし、衣はサクサク!」
「おなかが減っていなくても、あっと言う間に食べちゃうよね」

