――ヒュ~ゥ、ズッ、ドン! 二度目の地響きが沸き起こった。 わたしは、空を見上げ、そのあまりの美しさに言葉を失っていた。 今までの全てが、洗い流されるようだった。 「あれが、俺の華……」 そう呟く雄一の横顔が、花火の塵に照らされてぼんやりと浮かぶ。 わたしは静かに目を閉じた。 脳裏にその美しさの記憶を留めておきたかったのだ。