これから先、どんな苦しいことがあったとしても、わたしはこの光景を思い出すだろう。 白く雪に覆われた大地の下に育つ、新しい命の芽吹きのことを。 雄一のぬくもりと愛の誓いを。 北国の春は、すぐそこまで来ている。 ゆきどけはもう間近だ。 わたし達も歩き出さなければならない。