「絶対終わらせるからな。」

「え、エスパー?!」

拓真は秀才だけではなく、
超能力者にまでなったの?!

「エスパーって、
何バカなこと言ってんだよ。
6時には終わらせるからな。」

あ、そういうことね…

「はーい…」

そして再び勉強に取りかかる。

「拓真、ここ…」

「あぁ、ここはθが150°だから…」

「なるほど。
つまりcosがこうだから…
tanは………」

カリカリカリと手が進む。

こんなに早く理解出来たのは
久しぶりかもしれない。

「でたぁー!」

「見せてみ。」

あたしの解答をジーッと見る。

こういうのって緊張するなぁ…


「うん、正解。
やりゃあ出来んじゃん。」

「やった!
すごいね、拓真。
めっちゃ分かりやすかった!」

「まぁな。
俺様にかかればこのくらい、当たり前。」

ヘッと笑う拓真。
めちゃくちゃ得意気そう。

「うわ、ドヤ顔!
俺様とか、何キャラだし!」

「あ、そんなこと言うんだったら
もう教えてやんねー。」

「やだやだ!
ごめんなさい、拓真大先生。」

「それでよし。」

そんなことを言いながら2人で笑った。


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