雨が傘に当たる音をBGMに、
片方の手に傘、もう片方の手で奈央を抱き寄せ、



『奈央、好きだよ。』



すると、
奈央の手が俺の背中に回って、ギュッと抱きついてきた。


「ホントに?」

『ホントに。』

「ホントのホント??」

『ホントのホント。』

「廉好き~。」


泣きそうな声でそう言ってくれた。



『奈央……。』

俺が奈央の名前を呼ぶと、奈央が顔を上げた。