光をもとめて


小さい頃から両親は共働きだったから、あたしはいつも家ではひとりぼっちだった。


8才になるあたしの誕生日。


その日、初めて母さんが誕生日ケーキを買ってきて祝ってくれた。


『いつも1人でお留守番させてごめんね…。はい、誕生日プレゼント』


母さんが差し出した小さな箱にはリボンが結ばれていた。


あたしは無邪気に喜んでワクワクしながら箱のフタを開けると、箱の中に入っていたのはクマのぬいぐるみのストラップだった。