光をもとめて


しばらくして泣き止むと、ユキちゃんはあたしの家まで送ってくれた。


「ごめんねユキちゃん…。あたしのせいで中原に目つけられちゃって…」


「平気。親が偉い奴だから自分も偉いと思い込んでるバカには負けねぇから」


「ユキちゃんらしいね」


「…切り札もちゃんとあるしな」


「切り札?」


「何でもない。今日はもうさっさと寝ろ」


あたしの頬に優しく触れるユキちゃんの指先から暖かい体温を感じた。


「…うん。ありがと」