君へ願うこと



そういわれてみると。



お礼をしなくちゃいけないのかもしれない。


でもなにをすればいいの?


デートに誘うって言ったって、


それが市ノ瀬君に対するお礼になってるのか分からないし。



「本当にそんなんで、お礼になんてなるのかな?」


「なるに決まってるじゃない!
だって向こうはあんたのことを心から愛してくれてんのよ」


「心からってまた大げさな」


「何でよ。ここまで好きじゃなかったら
あんたみたいな頭の悪い人、誰が教えてるのよ」


ちょっと、さっきから酷くない?



「とにかく、その作戦ですね」


「そう!一日一緒にいちゃえばもしかしたら好きになるかもよ?」