君へ願うこと



固まったままの市ノ瀬君が気になって呼んでしまうと


「知りたいの?」

ゆっくりとメガネを外してこちらを向いた。



メガネじゃない市ノ瀬君を見るのは初めて。


その真っ黒な瞳に吸い込まれそうになる。



「如月さん」


「は、はい」


「勉強、しようか」


へ?



「な、何て?」


「勉強だよ。そのためにここにいるんだから」