君へ願うこと




あたしの視線が気になったのか



それともこの無言の空気に居たたまれなくなったのか。



口を開いたのは珍しくも市ノ瀬君だった。




「あーえっと..あたしに彼氏が出来たの?って」



「柳君が直接聞いてきたの?」



「うん、朝二人が喋っちゃって」


「二人?」


「ケイと篠原さんだよ」


「あぁあの二人か」


呟くように言うと再び黙る。


...何だろう?あたし気の障る事言った?



「どうかしたの?」