君へ願うこと




「そ、そうですよね」


牡丹ちゃんも


市ノ瀬君に振られたんだもんね。


しかも


“大事な人”がいるからって...


あれ...


「ねぇ牡丹ちゃん」


「気易く人の名前を呼ばないでくれる?」


「市ノ瀬君の“大事な人”って誰の事だったと思う?」


「は!?あんた人の話聞いて」


「牡丹ちゃんは、市ノ瀬君に双子の弟がいたのは知ってる?」


「当たり前でしょう、何年幼馴染やってると思って」


「じゃあ..その双子のソラ..君に好きな人がいるって..いうのは?」


「ソラ君に好きな女の子がいるのは知ってたけど。でもそれが誰かまでは..

そういえば」