そう言って微笑んだ碧は、ゆっくりと私に唇を近づけ…
『こんな風に、俺に、椿に触れたい、って思わせるような事だよ』
すんでのところで、接近をストップさせた。
もうほんの少し動けば、触れてしまうような距離で。
『頬を赤らめて純情少女、目を潤ませて儚い少女、身に覚えがあるのはあるか?』
答えをやると言った葵だけど、まるで今だって答えが分からなない。
『…あんのかって聞いてんだよ』
「あ…お…い?」
低く身震いするような声で呟いたかと思えば、
『此処は誰に遊ばせた?』
胸の膨らみを撫で、
『何人の手が這った?』
太もものラインを内側にそって人差し指を這わし、
『どれだけの奴に向かってこの足広げたんだよ!』
私の両足の間に体を割り込ませた。
「やめてよ…!なんでそんな酷い事…言うの…」
わからない分からないと連呼していた私だったけど、今の碧が言っていた意味が分かってしまった。
行動で、理解できてしまった。
私はそんな事、した事ないのに。
「碧…お願い、もう止めて…」
涙は自然と頬を流れる。



