隷従執事の言いなり



碧はこれでもか、と言うほど私の体を凝視する。


「やだ…!」


私は勿論体を隠すために丸くなってしゃがみこむ。


『それじゃいけないんですよ、お嬢様』

「きゃあっ!」


なんと、碧は私の両腕を掴んで、直ぐ隣にあったベッドに仰向けに押し倒した。


「何する…の…!やめて…!」







『クスッ』

「………………へ?」


今のは碧の…笑い声…?


「何笑って…!」

この状況で、笑うなんて。
何が、面白かったというのだろう。


『失礼しました……何しろ顔を真っ赤にしておられるお嬢様がおかしくて。私はこんなに見ても平気だと言うのに』


冷たい笑顔。
とても女の人の曝け出された素肌を見ている様子には見えない。










………でも、そっか。
だって、碧にとって私は“女”じゃないもんね。

なんだ。ただそれだけの事なんだ。

だから、私の下着姿なんて見てもなんの価値もないんだ。
それがやっと今、痛い程分かったんだ。



…でもね、私にとってこれ程までに悲しい現実ってないの。



「……碧の馬鹿…!!!!!」


碧が手を離した後も、私はベッドの上で蹲ったまま涙を流していた。