恋がはじまるよ

「こーちゃん、かわいい!!」

 結衣も思わず、叫んでしまった。

「お嫁さん、みたいだね」

 三つ年上の緑のワンピースは、洸貴にはぶかぶかで、足首まで届きそうな丈が、ウエディングドレスみたいだった。

「じゃあ、お嫁さんごっこしようか」

「お嫁さんごっこ?」

「こーちゃんがお嫁さんだから、ゆいちゃんがお婿さんね」

 緑は、結衣を洸貴の隣に立たせると、洸貴の頭に昼寝用の真っ白なタオルケットをかぶせた。 

 花嫁さんのヴェールだ。

 女の子なのにお婿さんの役だなんて、普段の結衣なら絶対に怒っていたと思うが、相手が洸貴なら仕方が無い。

 だって、洸貴は本当にかわいい。

 結衣よりも、ずっとずっと、かわいい。