「………っ!?」
誰かいる…っ!
俺はびっくりして勢いよく後ろを振り向いた。
が、しかし俺の後ろには誰もおらず、ただ一匹の猫がにゃあと鳴いて居座っているだけだった。
「………はぁ。なぁんだ…猫、か」
俺はほっと胸を撫で下ろし、ゆっくりと前を向いて深呼吸をした。
せっかくここまで来たのだ。殺されても別にかまわない…死神アリスを呼ぼう。
もし本当に存在していた時のことは、またその時に考えたら良いだろう。殺される可能性もあるが、その時は運命だと思って諦めるしかない。
心臓の動きが少しずつ早くなっていくのを感じる。もう後戻りは出来ない。
俺はすぅ…と息を吸い込み、そして―――叫んだ。
死神アリスを呼ぶ、その言葉を。
俺の叫び声は、多分すぐ近くの街まで響いているだろう。もしかしたら遠く離れている友人の家にまでこの声が届いているかもしれない。
しかしそれでも別にかまわない。もし、それでアリスの存在を確かめることが出来たならあの殺人事件は全てアリスが犯人ということになるのだ。
もしアリスが存在していたとしても、俺は誰にも口外するつもりは全くない。
いやむしろ、言いたくない。
アリスが存在していると知っている人間は本当に少ないはずだ。その中の一人になれるなんて――ちょっと、素晴らしいことじゃないか。
誰かいる…っ!
俺はびっくりして勢いよく後ろを振り向いた。
が、しかし俺の後ろには誰もおらず、ただ一匹の猫がにゃあと鳴いて居座っているだけだった。
「………はぁ。なぁんだ…猫、か」
俺はほっと胸を撫で下ろし、ゆっくりと前を向いて深呼吸をした。
せっかくここまで来たのだ。殺されても別にかまわない…死神アリスを呼ぼう。
もし本当に存在していた時のことは、またその時に考えたら良いだろう。殺される可能性もあるが、その時は運命だと思って諦めるしかない。
心臓の動きが少しずつ早くなっていくのを感じる。もう後戻りは出来ない。
俺はすぅ…と息を吸い込み、そして―――叫んだ。
死神アリスを呼ぶ、その言葉を。
俺の叫び声は、多分すぐ近くの街まで響いているだろう。もしかしたら遠く離れている友人の家にまでこの声が届いているかもしれない。
しかしそれでも別にかまわない。もし、それでアリスの存在を確かめることが出来たならあの殺人事件は全てアリスが犯人ということになるのだ。
もしアリスが存在していたとしても、俺は誰にも口外するつもりは全くない。
いやむしろ、言いたくない。
アリスが存在していると知っている人間は本当に少ないはずだ。その中の一人になれるなんて――ちょっと、素晴らしいことじゃないか。

