死神アリス




「………半年」


そうか、あの日からもう半年も経つのか。


……長いようで、短かったような気がする。


「…………半年、か」


………いや、訂正。
やっぱり、長かった。
短くなんてなかった。



前までの生活がとても幸せだった分、この半年間はとても苦痛で、悲しくて、――もう、この世界から消えてしまいたかった。


それでも、自殺しようとしなかったのは、どこか心の奥底では『死にたくない』と思っていたからだろう。


生きたくない。
これは、僕の体の声。


でも、死にたくもない。
これは、僕の心の声。


この事を誰かに話したら、どっちなんだよ、とか何とか言われそうな気がする。…けど、実際、そうだったのだ。



――――“あの”日から、ずっと。