――それから、ある日。 梨杏のお母さんは早朝からすこぶる機嫌が良く、「お母さん、ちょっと友達と一緒に2、3日旅行にいってくるわー。すぐ家に帰るから、梨杏ちゃんお家の留守番をお願いねー!」と言って家の玄関を勢い良く開けてルンルン気分で出ていった。 いつもと違う変なお母さんだと思いながら梨杏は手を振りお母さんを見送った。 ―2、3日経てばすぐに家に帰ってくる、その言葉を信じてずっと待っていた――。