「っ、」 熱い。 零の舌が、無花果の口内を荒らす。 (肌と肌がくっつく感触って、慣れない) そんな事をぼんやりと考えていた無花果は、再び零の体に腕を回した。 髪がくっついて鬱陶しい。 「ぜ、ろ・・・・・・・・・・・・・・」 少し、零との距離が開く。 汗が乾いて、あんなに熱かった身体が一瞬で冷える。 (零が居る、零に触れてる。 ・・・あぁ駄目だ。頭がまだ昔のままだ) ずっと、会いたかった人。 今、居る。