ロッツォの剣を止めたのは、レイドだった。

倒れた騎士の剣を手にしている。

「何故だ!何故アナタたちは私の邪魔をする!」

ロッツォは怒りの涙を流さずにはいられなかった。

「たしかに……コイツのやった事は許せねぇ……。でもな……はぁ…はぁ……」

息を切らし、途切れ途切れにレイドは語る。

「だからって、お前に命を奪う権利はねぇ……!!」

「…………!!」

「だから……殺すんじゃねぇ。それに、お前には迷いがある……どのみち殺せねぇよ……。」

ガシャン……

「私は……」

ドサッ……

ロッツォはその場に座り込んだ。

「…………」

レイドはニッと白い歯を見せて笑った。

「!!」

「レイド!!!」

レイドはそのまま倒れた。



レイドが気がついたとき、見慣れた景色がそこにはあった。

自分の部屋だ。

「レイド!よかった……目が覚めたのね。」

リィナは嬉しくて笑った。

「リィナ……。」

「倒れた後、すぐに回復魔法をして、城に帰ってきたの。」

「そうか……。」

まだ頭がぼーっとしている。

「……終わったのか?」