パキンッッッ!!!
ローズは分厚い結界を張った。
「うぉぉぉおお!!!!」
ドゴォォォォオオオッッ!!!!!!!!
ピシッ…ピシッ…
レイドの放った炎の龍は、結界に食らいつく。
次第に、結界にはヒビが入っていく。
「くっ……!!無理か…!!」
ピシピシピシッッ……
パリーーーンッッ!!!
ゴォォォオオ!!!!
「うあぁぁぁぁああ!!!」
結界が破れるとローズはまともに炎を喰らった。
「レイド!もうやめて!死んじゃう!!」
「……はぁ…はぁ……」
レイドは魔力を使い果たしたようで、炎が消えていく。
煙の中から、ローズが姿を表した。
全身にやけどを負い、血が流れている。
「へへっ……これほどまで成長したか。」
またあの笑顔になる。
「早く帰ってこいよ。アイツも待ってるから。」
パリンッッ!!
黒い翼を広げ、天窓を突き破って空に消えた。
「はぁ……はぁ……」
「レイド!大丈夫!?」
レイドの元へ駆け寄った。
息を切らし、汗と血が流れる。
「ありがと、レイド。」
リィナはそっとレイドを抱き締めた。
服に血が付くのも気にせずに。