その結果に、フィルは激怒した。

「何してんだお前ら!ルーゼンごときに手こずりやがって!」

フィルは、1人の騎士を殴った。

「お前らに“俺”の将来がかかってんだぞ?さっさとルーゼンを潰せ!」

「王子、これは何のための戦争なのですか?」

ロッツォは尋ねた。

「“俺”の名誉挽回、力試しさ。」

ロッツォの目が変わった。

「そう……ですか。明日、また頑張ります。」

ロッツォは王座の間を後にした。



「リヴェンの騎士たちが……。」

リィナはシューから報告を受け、呟いた。

「このままでは、リヴェンが破滅してしまいます。一刻も早く、戦争を終わらせるため、私に攻撃の許可を!」

シューは頭を下げ、願い出た。

「それは許可できないわ。」

「何故!?」

「私は、リヴェンを潰したい、リヴェンに勝ちたいとは思わない。私たちに出来るのは、ただ、彼らの怒りを受け止めること。しかし、リヴェンの怒りが収まる前に、自滅するようなことは……。」

リィナは、悩んだ。

犠牲者は多く出したくない。

早く戦争を終わらせたい。

そればかりが頭に浮かぶ。