「それでは、これで会議は終了とします。私は部屋に戻りますので、みんなも配置に戻ってくださいね。」

「はっ!」

「レイド、行くわよ。」

「はーい。」



大臣は部屋で、紅茶を飲んでいた。

ふぅ…

一息ついて髭を触った。

綺麗な白髪で、同じように髭も綺麗である。

コンコン

ノックをする音が聞こえた。

「父上、私です。」

「おぉ、入れ。」

部屋に入ってきたのは、総司令騎士・シューであった。

二人は親子の関係であり、同じく国を守る者である。

「どうした?」

先に話を進めたのはヴァィ。

「えぇ。側近騎士・レイド様のことで。」

「やはり、レイドのことか。あの役割にはちと不満があるが、王女様の決めたことには逆らえん。」

「私は、レイド様の魔術には勝てないと思っています。王女様のおっしゃられた通り、あの方の魔法にはド肝を抜かれます。私が気になっているのは役割ではく、レイド様自身です。」

長く綺麗な金髪を一度、手ぐしでといた。

メイドの持ってきた紅茶を、二人同時にすすり、一息ついた。