城下町ではジェネル、ガゼット、バリックが暴れ、いつの間にかサランダとネイビスがそこにいた。

ロイドは言われた通り、地下に潜入を試みている。

「なぁレイド。」

「?」

「あの魔法試してもいいか?」

ロイドは城壁に手のひらをあてた。

“あの魔法”とは何なのか?

「え……あ、あれするの?」

「あぁ。今が絶好のチャンスだ。地下になんてすぐに行ける!」

ロイドは白い歯を見せ、得意気に笑った。

「ロイド、それ成功したことあった?」

「いや、オルディンにやるなって言われてたからやったことない。」

「えぇ〜!?」

レイドは不安の念が、溢れだした。

「大丈夫だって!ほら、行くぜ?」

ロイドは瞳を赤く染めた。

ヴォンッ


魔法陣を浮かばせ、気を集中させた。

「開け、空間の扉――!」