「ローズ!お前がそうやって甘やかすからだな……!」

「レイド魔法のお勉強しよっかぁ。」

ローズはレイドを連れて部屋を出た。

バリックは1人残された。

「お前らオルディンに一回ぶたれろ!」



レイドはローズと魔法の書物倉庫にいた。

ここの書物は、ラックたちが暮らした里からオルディンが持ってきたのだった。

「“聖光魔法”?」

「そう。この世界で一番強い光系の魔法だ。」

「一番強い?じゃあオルディンの闇系魔法は?」

「あれはこの世界でただ1つの魔法。使い手にも相手にも害が大きい魔法だから、禁じられたんだ。」

ローズはページをめくった。

「オルディンはすごいの?」

「そうだねぇ。オルディンは人類最強じゃないかな。」

「すごいね!」

「あぁすごいさ。」

ローズは立ち上がり、違う本棚からまた本を出した。

ペラッ

ある魔法陣の図が書かれたページを開いた。

「これはね、前にも一度話した俺たちの先祖が眠る魔法陣だよ。」

ルーゼンの祭壇の間の魔法陣だった。

「うん、前に見て覚えてるよ。」