アイラはスープ皿を並べた。

「温かいうちにいただきましょう。」

「シチュー!シチュー!」

バリックもはしゃぐ。

「エリックが惚れた味をいただこうかな。」

「なんだよその言い方!」

エリックは顔を赤くした。

「それじゃあ……いただきます!」



夜は更け、双子は一泣きしてから眠りについた。

アイラは髪をクシでときながら、背中でラックに話しかけた。

「美味しかったですね、ルーツァさんのシチュー。」

「美味しかったなぁ。でもアイラの料理には勝てねぇな。」

「もう……!恥ずかしいですわ。」

クシを置き、アイラはラックの隣に寝転んだ。

「“聖人”がうろついてるらしい。」

「エリックさんとそんな話をされていましたわね。」

ぎゅっ

ラックはアイラを抱き締めた。

「オレがアイラとレイド、ロイドを必ず守るから。」

「えぇ…。頼りにしていますわ。」

次の瞬間だった。

ドゴォッッッ!!!!

「!!?」

「きゃあっ!」

外で爆発音が聞こえた。

次に叫び声が響いてきた。

明らかに何か起こっている。