そう彼女は妊娠していた。

ラックが留守の間はルーツァとバリックが、アイラをみている。

「このお腹の大きさだと、双子かもね。」

「おぉ!双子か!よしよ〜しパパだぞ〜元気よく産まれてくるんだぞ!」

ラックは何度もお腹をさすった。

「赤ちゃんが産まれるの?」

「そうよ〜バリックもお兄ちゃんになるんだよ。」

バリックもアイラのお腹をさすった。



「ラックさん!ラックさん!!」

ユーラはディンの背中に乗り、里の空を駆けながらラックの名を叫んだ。

ラックは海の見える高台にいた。

「ラックさん!!」

「ディン!ユーラさん!」

ラックはそわそわしていた。

「産まれましたよ!!!」

「ほ、本当か!!」

ダッ!

ラックは勢いよく地面を蹴り、空に飛び出した。

「ええ、元気な双子よ!」

「本当によく似た双子だ!一卵性のようだ。」

「待ってろ〜!可愛いオレのレイドとロイド!!」

ラックはもの凄い速さで飛んでいった。

「ったくもう親バカになっちゃって。」

「レイドとロイドか。いい名前だ。」



「アイラ!!」