アイラは家を出て、ラックとの駆け落ちを決意し、里へやって来たのだと言う。

「式をあげるなら早い方がいいんじゃない?」

ローズの父親、シャルトが言った。

ローズはまだ1歳でシャルトに抱かれていた。

「そうだ!そうだ!」

「将来とかいつだよ!早く結婚しちまえ!」

「ラックさんプロポーズはしたのか!?」

宴は大いに盛り上がった。

「アイラさん!何て言われてついてきたんだ!?」

みんなが返事を待った。

「オ、オレと夫婦になりたけりゃついてこい。逆に言えば、オレと夫婦にならなきゃ一生屋敷暮らしだぜ?と。」

「ハッハッハッハッ!!」

「何ていい方だよ!!」

「それじゃあ脅しじゃねぇか!」

ラックはみんなに笑われた。

「うるせぇ!オレなりのプロポーズだ!」

ラックは顔を真っ赤にさせて照れた。

「ちょっとラックさん?プロポーズってのはね愛を告白するんだよ?ちゃんと言ったの?」

オルディンの母親、ユーラが尋ねた。

「ね、言われたのアイラさん!」

「私、まだ言われておりません。」

アイラは思い出したように言った。

「何してんだラックさん!」