リィナは祭壇の前に立ち、胸の前で手を組んだ。

「魔法陣の上に立って。」

レイドたちは言われるまま、魔法陣の上に立った。

なんだ……この懐かしい気持ちは?

レイドはそう思った。

魔法陣は黄色く輝いた。

「…………。」

リィナは無言で祈った。

キィィィィイン!!!

魔法陣から風が吹く。

そして光が放たれ、それらは欠片となり空間をいっぱいにした。

「オルディン!」

同時にロイドはオルディンの名を叫んだ。

「黒き力よ、聖なる力を奪え……!」

オルディンは髪をなびかせ、右手を突き上げた。

ヴォンッ!!

魔法陣は紫のような光を放った。

「な……!」

「我らの守り神よ、今こそ、その魔力を放たれよ!」

ローズは魔法陣に魔力を注ぐ。

魔法陣はさらに光が強くなった。

「目覚めよ!!」

「漆黒の世界を再び……!!」

バリックとロイドも魔力を注ぐ。

「…………!」

レイドは無言で魔力を注いだ。

魔法陣の光はやがて、漆黒へと変わり、祭壇の間は闇に覆われた。

「おぉ……神よ……。我らの守り神……ヴォルフィット。」