「……魔法陣に眠る魔力、解き放つこと無かれ……!」

リィナはそう口にすると、ある出来事を思い出した。

『いつか我々がこの国を乗っ取る!!』

バリックが騎士試験の時に、吐き捨てた言葉だ。

「彼等の狙いは魔法陣の魔力!?」

リィナは歴史と過去を繋ぎ合わせ、仮説をたてた。

「魔法陣の魔力……?」

「そうだわ、きっと。彼等は魔法陣を欲しがってる。」

「なんのために?」

リィナは黙った。

「100年前のことはどうなる?」

「……あぁ!もう!わかんないっ!!」

リィナは吐き捨てた。

その次の瞬間だった。

バンッ!!

扉が勢いよく開いた。

「リィナ様!大変です!!」

スーハが慌てて入ってきた。

「どうしたの!?」

「城下町を……“異人”が襲っています!!!!」