黒騎士-ブラックナイト-


ロイドが激しく威嚇した。

こんなに興奮している彼を見たのは、オルディンにとって久々であった。

「人間とは悲しい生き物だ……。」

バサッ…

オルディンは大きな翼を広げ、空高く飛んだ。

「オレには、アイツ以外の“聖人”は敵だ……。」

オルディンの立っていた場所に立ち、海に呟いた。



ジャラッ…

約束通り、レイドは外に出させてもらった。

バリックがレイドの両手を拘束し、そな鎖を掴みながら歩いた。

左足首に枷はついたままだ。

自分が閉じ込められていた部屋は、薄暗い洞窟の奥で、出口に近づくと溢れんばかりの光が差す。

レイドには久々の光だ。

出口を出ると、眩しい日差しに一瞬、目をくらました。

しかし、すぐに目は慣れ、外の景色をハッキリ見た。

「海だ……。」

ルーゼンの城がある場所は、内陸部であったため、レイドはあまり海を見たことがなかった。

“異人”たちの住むこの場所は、海を囲むようにそびえる崖を削り、無理やり住み処を作り出したようであった。

移動手段は翼。

あまり、道はなかった。

「これが……お前たちの住む国か…?」