「な、なんだお前!?」
「本当に全て忘れたんだな、レイド。」
男はレイドの名を呼んだ。
「元気で何よりだ。」
すっ…
腕をつきだし、レイドを指差した。
「!!」
「喰え。」
男の魔法陣から炎が、レイドをめがけて疾った。
レイドの瞳が赤に染まる。
「護れ!」
ドッゴォッッ!!
レイドも素早く結界をはり、炎から身を守った。
レイドは素早く対抗した。
バッ!
男に向かって右腕を伸ばし、手のひらを広げ、叫んだ。
「切り裂け!」
ブワッッッ!!!
勢いよく風が、足元の魔法陣から吹き出し、一直線に男の元へ吹き荒れる。
「まも……」
「悪なる者の力を封じよ!」
キィン!!
「ちっ!」
男の魔法が発動するまでに、シューが彼の動きを封じた。
ドッッッ!!!
彼は魔法を封じられ、風をまともに食らった。
「くっっ!!」
スパッ!
スパパパッッ!
風は刃と成し、男の身体を切り裂いた。
「くそ共が!」
男は左の手のひらを光らせ、回復魔法をかけた。
傷が塞がっていく。
「バカな!?魔法を封じたはずなのに!」

