「ありがとう……。」

リィナはまた、背中で返事をする。

カチャ…

シューはトレイごと机の上に置いた。

「リィナ様、今夜のお食事の半分の量です。どうか、お食べになって下さい。」

「食べたい気分じゃないの……。」

リィナは星たちに話しているように答えた。

夜が遅くなるにつれ、星たちはより輝く。

「しかし、お食べにならないとお体を悪くします。」

「…………。」

フゥリの言葉に彼女は何も言えなかった。

「リィナ様。」

シューはいつになく真剣な眼差しでリィナの背中を見つめた。

「レイド様は、このようなことになるのを望まれましたか?」

「!」

リィナはレイドの名前を耳にしたとたん、振り向いた。

たった3日しか経っていないが、彼女は痩せたように見える。

「え……?」

「リィナ様のことを想われていたから、あの方はあの結論を出された。それは、あなたが幸せでこれまで通りに国の母として、いてほしいがためでしょう。」

喉で塞がれていた言葉たちが、ようやく外に出た。

「少なくとも、リィナ様がこのような状態になることは望まれてなんかいないはずです。」