レイドはそれを下から見た。

「帰って来たか。」

人影は下にゆっくり降りてきた。

人影は“異人”たちだった。

バリック、ローズ、オルディン、そしてロイド。

「待ってたぞ、レイド。」

「約束は守ってくれるだろうな?」

「あぁ。ちゃんと王女は助けるさ。」

レイドはロイドとの取り引きを承諾しようとしているのだった。

レイドが彼等について行けば、リィナを助ける条件。

もうこれしかなかったのだ。

「…………まんまと騙されやがって。」

ロイドはクスッと笑った。

「な……!」

何だって!?

そう言いたかった。

ドスッ!

「う゛っ……!」

オルディンはレイドのみぞおちを殴った。

「リィ……ナ…」

レイドは気を失った。

「よっぽど惚れてるんだね。」

「あー羨ましい。」

「…………。」

「情けない兄貴だ。」

オルディンはレイドを抱え、彼等は夜にきえていった。



パチッ!!

リィナは急に目を覚ました。

誰もが目を大きく開き、その姿に驚いた。

「リィナ様!!!」

一番にリィナの名を呼んだのはフゥリだった。