ちゆまど―世界は全て君のために―



(三)


「ふう……」


今日は疲れたなぁと、シャワーで濡れた体を拭きながら思った。


宿屋までいく道のり、ある人ある人に、私の毛皮を見られて、シュヴァルツは元気かいと聞いてきた。


その度に元気ですよと答え、軽く世間話をする。余談だが、シュヴァルツさんの知り合いということで果物や野菜を分けてもらえた、ラッキー。


ワンピース風の寝間着を着る。


今現在、シブリールさんは私の中だ。


お風呂やらトイレやらの時は必ずシブリールさんを体の中に入れる。外界との遮断だ、困り事はそれでだいぶ減る。


シブリールさん、確か今日はお風呂はいいとか言ってたかな。


不潔、とか思うかもしれないが、幽体もどきの彼に汚れるという概念はない。