ぼろぼろと零れる滴は命そのもののよう。枯れ果てた時、命も乾くだろう。 「ユリウス、ユリウス……!きちんと生きるんだよ、幸せに、幸せになって!僕はなってはいけないから」 そう言い終えたあと、もぞりと胸元にいるユリウスが顔をあげた。 泣いていた。 自分と同じ顔をした彼女は。 「生きてください、兄さん」 ただそれだけを願いとして口ずさんだ。