ちゆまど―世界は全て君のために―



『“人体”というワードにおいて』


そんなラグナロク様の言葉を思い出した。


「術者だかなんだか知らないが、お前のは異質だ。“何をした”?」


「……どこまでも見透かしますねえ。それを話すよりも、もっとあなたたちには言うべきことがあるのでは?」


ぎしり、姫様が椅子に深く腰かけた。


言うべきこと。真っ先に言うことがあったではないか。


「私たちの呪縛をといてほしいのです。実は――」


「ああ、皆まで言う必要はありません。把握していますから」


え、と言えば、横からシブリールさんが声を出す。


「お前こそ、だいぶいい“目”をしているじゃないか」


「“人体”に関してはよく見慣れていますから。あなたは今、“半分もない”。何をどうしたかは分かりませんが、だいぶ壮大な術を使ったようだ。相当の腕利きに見える」