「凄いですね。まさに王の鑑」
「だろ!姫は素晴らしいお人なんだ。慈愛の女神やら、天使の生まれ変わりやら、ありとあらゆる噂がいいものに繋がっているんだぞ!俺の誇りだ!」
嬉しそうに語るクロスさん。
愛されているなあ、ここの王は。
これなら誠心誠意お願いすれば、私の頼みごとを聞いてくれるだろう。
「さ、ついたぞ。姫がお前らだけで喋りたいって言うから、俺は部屋には入らないが。くれぐれも無作法がないようにな」
「分かりました」
頷くクロスさんが扉をノックした。中からは返事がする。
「いいな、本当に姫に失礼ないようになっ。特にそこの生意気そうな男!」
「しつこいぞ、童顔」
顔を真っ赤にしたクロスさんは今にも掴みかかりそうだったが、私が間に入ってなんとか抑えてもらった。


