ちゆまど―世界は全て君のために―



「っー、人が気にしていることを!表でろ、決闘だ!」


金髪さんの腰には剣があった。よく見れば、長髪さんにも。

もしや二人とも騎士なのか。いやいや、それよりも別の場所で始まった争いを止めなければ。


「あの……」


「なんだ」


二人一斉にして睨んできた。


ひいと身を萎縮してしまう。


「貴様ら、ユリウスを睨むとはいい度胸じゃないか!来い、二人まとめて相手してやろう。ブサ男に童顔」


「ななっ、初対面でいきなり……!いいだろう、誰だか分からないが相手してやるよ!」


望むところだ、というシブリールさんを押さえた。


「待ってください!私たちはこの屋敷の魔術師に会いにきたんですから!」


「へ、魔術師?」


「ビルディに会いに来たようだ」