何となく分かってた。



直哉はエリカとお祭りに行くって。




「真奈!」



「いいの。私達ただの幼なじみなだけだから」




私はニッと笑って空を見た。



屋台を巡っていたら、いつの間にか真っ暗になっていた。




…天体観測を思い出した。




真っ暗な世界で、見上げた夜空は降ってきそうなほどの星があって



夏の大三角が見えて…



直哉と見て…





「…直哉と星を見たの」



強がっても、本当は臆病で。




エリカと直哉がどんどん仲良くなるのを、興味がないようなフリをして見てた。



でも…



だけど…





私は目を閉じた。