『ニックの過去を知る人物が居なくなる…』


なぜその言葉がカトレアは気になっていたのか?

そしてその答えをまさかトッドから聞かされるとは、その時のカトレアはまだ気づいていなかったのである。



上司のロイドに言われ、トッドは孤児院を張り込んでいた。

午後11時を少し回った頃。静まりかえった孤児院に、人影が入って行くのを目撃したトッドは急い携帯を取り出した。

「もしもし!ロイド先輩の言っていた通り、孤児院に怪しい人影が・・・」

その頃、ロイドはカトレアと話中だったが、それを聞きすぐに家を飛び出したのである。