すでに人間じゃないじゃない、




恐怖、まさに恐怖。

あたしの真後ろに立っていたのは、昨日死んだはずの妹の彼氏だった。

あたしは恐怖のあまりに顔を真っ青にして尻餅を付いた。

蒼白した顔面に、学ラン式の学生服を着飾ったまだどこか幼い顔付きの男、

それはどっからどうみても妹の彼氏だ。


「あ…、そんなに怖がらないでくださ」

「い、いや、来ないで!!!」


あたしはガタガタと障害物に接触しながらも、近付いてくる男をあたしは後退りをして避けた。

下半身までくっきりとあるが、彼の体は向こうの景色を写していた。

簡単に言えば、透けている。

やはり、幽霊だ。

やばい、これは怖いチビりそうだ。